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穏乃「今日は二月にしてはいー天気だねー!」 憧「そーね。私も、あんたのそのジャージ姿を見てなかったら、まだあったかいって思える程度にはね」 穏乃「ん~?このジャージは冬用だからあったかいよ?」 憧「見てるこっちが寒いのよ!なんでこの季節に生足出してんのよ、あんたは!それ見て宥姉が気を失ったの忘れたの!?」 穏乃「な、なんだよー、ジャージ差別すんなよー、ジャージはどこにでも着ていける万能服なんだからさー」 憧「んなわけないでしょ!ったく、そんなんだから京太郎にも相手にされないんじゃないの、しずは!?」 穏乃「なっ、こ、ここで京太郎は関係ないでしょ!?」(カァー! 憧「そーやってムキになってる時点でバレバレだっての」 穏乃「ぅ……」 憧「そういえば、もうすぐバレンタインデーだけどどうするの?長野まで行ってチョコ渡すの?」 穏乃「チョ、チョコ渡したいなーとは思ってるけど……長野までいくのはお小遣い足りないし、なんていうか、め、迷惑かもしれないし……」 憧「まー、本州の真ん中から北側までチョコ持ってこられたら、なんていうかイロイロと断りにくいわね」 穏乃「そーいうことして嫌われたらイヤだし……でも、宅配便で送るのもなんだかなーって感じだし……」(ションボリ 憧(しずはしずなりに悩んでるのねー) 憧「じゃあ、バレンタインにチョコ渡すのは諦めるって方向でいいのね」 穏乃「――――それは……」(ベソ… 憧「いや、そこで半泣きになられても困るんだけど」 穏乃「だ、だってしょーがないじゃん、男の子にチョコあげたいなんて思ったの初めてなんだし!」 憧「あの穏乃がね~」 穏乃「な、なんだよー、私だって女の子なんだぞー、バカにすんなよー!」 憧「ハイハイ、拗ねない拗ねない。ったく、しょうがないわね~……」 穏乃「憧、携帯なんて取り出してなにするの……?」 憧「奥手なしずに代わって、私が一肌脱いでやるっつってんのよ――――あ、もしもし京太郎?」 穏乃「」 そしてバレンタイン当日―――― 京太郎「阿知賀子供麻雀クラブの面子で集まって麻雀大会すると聞いて!」(バーン 憧「ああ、それ嘘だから」 京太郎「よくもだましたアアアア!!だましてくれたなアアアアア!!」 憧「ちょっ、なにもそこまでキレることないじゃん!?」 京太郎「憧ォ、テメエは俺を怒らせた……!この罪、どうやって償ってくれるんだ……!?」 憧「ぇ、あ、ゴメンなさい……まさか、ホントにそこまで楽しみにしてるなんて思わなくて……。な、なんでも言うこと聞くから許してよ……」(カタカタ 京太郎「……いや、なんでもとか言うのは止めようぜ。そーいうの言質に取られてなんかヒデーことされたらどうすんだよ」 憧「ひ、酷いことってなにするの……?け、毛虫ぶつけたりするのはナシだからね!?」 京太郎「…………そのままの憧でいればいいと思うぜ、ウン」(ナデナデ 憧「よ、ちょっと、頭撫でないでよ……!」(カーッ 京太郎「いやー、悪ぃ悪ぃ。奈良まで来て麻雀できないのかと思って、つい」 憧「うー、ちょっと見ないうちに麻雀バカに磨きがかかってるわね……」 京太郎「ハハハ!言うほど麻雀バカになっちゃいねーって!」 憧「どーだか」 穏乃「――――――――仲良いね、憧と京太郎って……」 憧「ハッ!?し、しず、これは別にあんたが考えてるようなものじゃないから!」 京太郎「考えてるようなものって、どんなの?」(ナデナデ 憧「あんたは口を挟まなくていいの!っていうか、いつまで頭撫でてんのよ!?」 京太郎「いやー、なんか触り心地良くてつい」 憧「あうぅぅぅー……!?」 穏乃「ヒドイよ……こんなのってないよ……!」 憧「ちょっ、拗ねないでよしず!もうっ、京太郎が悪いんだからね!?」 京太郎「俺ですか!?」 憧「そ、そーに決まってるでしょ!」 京太郎「なんでキレられてんのかわっかんねー……」 憧「ま、まあいいわ、今日あんたを読んだのには訳があるのよ」 京太郎「訳……?」 憧「そーよ。さあしずっ、準備はいーい!?」 穏乃「お、おー!」 京太郎「準備?」 憧「今日の日のための特別イベントよ!」 京太郎「――――で、なんで俺は阿知賀麻雀部の部室でチョコフォンデュを食べてるの?」 憧「今日はバレンタインでしょ。チョコ貰えそうにない京太郎のために、しずがわざわざ用意してあげたのよ!」 穏乃「え、えと、チョコ渡すだけよか、こーやってみんなで楽しめる形にした方が、きょ、京太郎も面倒臭くなくていいかなーて思って……!」 京太郎「面倒臭くなくて、ってどーいう意味だよ……」 穏乃「え?い、いや、だってほら、私みたいなのにチョコ貰っても、こ、困るじゃん、なんかさ……」 京太郎「なんでだよ。チョコ貰って喜ばねー男はいねーっての」 穏乃「ホ、ホント?」 京太郎「当たり前だろ。しかも、穏乃みたいな子が、わざわざチョコ用意してくれてるとか、男冥利に尽きるってもんだぜ?」 穏乃「そ…………そーなんだ、アハ、アハハハ」 憧(ホラ、なにやってんのよっ、京太郎も満更でもなさそーなんだし、ここで勢いに任せてチョコ渡しちゃいなさいよ!) 穏乃(チョ、チョコフォンデュ食べてる状況でチョコなんて渡せるわけないじゃん!チョコにチョコが重なっちゃうでしょ!?) 憧(そこはホラ、チョコの七対子とか対々みたいな感じでさ!) 穏乃(訳がわからないよ!) 京太郎(なんか穏乃と憧が揉めてるなー。にしても……バレンタインのチョコ代わりのチョコフォンデュか、なーんかちょびっとだけ悲しいなー。義理チョコでもいいから、穏乃とか憧から貰いたかったんだけど……) 憧「いいからさっさと渡しなさいよー!」 穏乃「そ、そんな大声で言わないでよ!?恥ずかしいじゃん!」 憧「恥ずかしい恥ずかしいって、あんたの恋路見守ってるこっちの方が恥ずかしいのよー!」 穏乃「こっ、恋路とかじゃないもん!も、もう少し仲良くなりたいなーってだけだし、と、友達として!」 憧「じゃあ、京太郎が誰かと付き合ってもいいんだ!?」 穏乃「そっ、そんなの絶対にヤダ!!」 憧「ホラッ、見たことか!」 穏乃「ちっ、違うもんっ、こ、これは友達が取られるの嫌って意味でのヤダだもん!」(バタバタ 憧「あ~~~っ、もうジレったいなー、この子は……!!」 京太郎「あ、マシュマロにチョコつけて食べるのウマイな……。こっちの苺もなかなか――――」 高鴨穏乃編……カン!
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一「あ~あ、透華ってば走ってどこかに行っちゃったよー」 京太郎「あ、あのっ、本当にさっき衣さんが言ってたことは誤解で――」 一「はいはい、分かってるから。っていうか、オッパイ大好きな須賀くんが衣を口説くなんて思ってないって」 京太郎「な、なんで知ってるんですか!?」 一「いや、そこで予想もしなかったって顔されても困るんだけど」 ハギヨシ「須賀様……」 京太郎「え?えぇ?」 呆れ返った一さんの言葉にうろたえてた俺に、ハギヨシさんが近付いてきて頭を下げる。 ハギヨシ「……申し訳ありませんが、透華お嬢様を連れてきていただけませんでしょうか?私はこれから皆様の昼食の準備をしなければなりませんし、今回は須賀様に取り成していただいた方が問題がスムーズに解決するはずですので」 京太郎「は、はあ……」 一「そだねー。っていっても、透華が拗ねてどっか行っちゃったのも須賀くんが原因なんだけどさ」 純「どーでもいーから早く飯にしよーぜー」 智紀「透華が戻ってくるまでお預け」 純「え~、マジかよ。おい京太郎、さっさと透華引き摺ってこい!」(ゲシッ、ゲシッ 京太郎「い、痛っ、蹴らないでくださいよ!?分かったから、分かりましたから!」 純さんの蹴りに追い立てられるようにその場を離れる。 肩越しに恨めしげな視線を送ってみたが、返ってきたのはハギヨシさんや一さんのすばらなスマイルぐらいだった。 「龍門渕さんを捜して、って言われてもなあ……」 下手な球場よりも広い敷地の中、龍門渕さんを見つけ出すのは至難の業な気がする。 京太郎「とりあえず、適当に思いついた場所を捜してみようか」 ――――それにしても俺、最近龍門渕さんを怒らせてばかりな気がするな。 京太郎「麻雀教えてもらったり、色々よくしてもらってるのに申し訳ないぜ」 京太郎「それで……思いつく限りの場所は捜したんだけど、龍門渕さんの姿がどこにも見えねえ」 一通り見て回ったはずなんだけど、それで発見できないってことは……どこだ。 京太郎「まさか帰っちゃった、ってことはないだろうし――――ん?」(ムゥ~ン 腕組みして頭を悩ませていた時、ふと背後に違和感を感じてそちらの方へ耳を傾けてみる。 京太郎(あれ、このやけに不機嫌そうな声って……) ???「フ、フン、さっきから同じところをグルグルと……真面目に捜す気がありますの、京太郎は!?」 京太郎「……………………」 後ろの方に並んでいる自動販売機と自動販売機の間。 そこにすっぽり挟まる形で隠れている人に、どうしようもなく見覚えがあった。 ???「ちょっとみんなが気になって戻ってみたら、私のことを捜しにいったまま帰ってこないと聞いて心配してみれば……」(ブツブツ 京太郎「龍門渕さん、見つけましたよ」 透華「ふえっ!?ど、どうして気付きましたの!?」 京太郎「どうしてって、そんな場所でブツクサ言ってたら気付きもしますって」 貧にゅ――スレンダーな体をしている龍門渕さんとはいえ、やっぱり自販機の間は狭かったんだろう、モゾモゾズリズリと隙間から抜け出した後、いつもの調子でふんぞり返って断言してくれた。 京太郎「あそこでなにやってるんですか……」 透華「なにをやってるか?フン、そんなもの決まってるでしょう、私のことを捜し回っている京太郎に気付かれないよう尾行ですわ!」 透華「べ、別に?急に走って逃げた手前、気まずくて声をかけられなかったわけではありませんわよ!?」 京太郎「は、はあ、そうなんですか」 透華「……な、なんですの!?私が嘘をついてるとでも!?」 京太郎「いやいや、そんなこと思ってませんて!絶対に、誓います!」 透華「っ…………な、なら……許し、ますわ」 自分でも相当無理のある言い訳だと――――とにかくまあ、俺の誓うという言葉に納得してくれたはいいが、それっきり龍門渕さんは俯いてしまう。 やっぱり恥ずかしかったに違いない。黙りこくったまま、顔を真っ赤にして肩を震わせている姿は……どう表現すればいいのか、妙に庇護欲をそそられるというか。 京太郎(そう、あれだ、優柔不断な時の咲に似た感じだ) 直接、口にすると洒落にならない爆弾になる予感がしたので、あくまで心の中でだけ呟いておく。 透華「………………わ、悪かったですわ。どうでもいいことに目くじら立てて、当たり散らした挙句、逃げ出したこと」 京太郎「ハハ、あ、あんま気にしてないから無問題です」(モーマンターイ 透華「私がそれでは納得いかないから謝ってるんですわ。だからそこは素直に感謝しておけばいいのです!」 何だかんだで責任感とかが強い龍門渕さんらしい言葉。 まだ顔が赤かったり、そっぽを向きながらだったりするせいで威厳は微塵もないけど、それの代わりを果たすナニカは十分に秘めている――はずだ。 透華「じゃ、じゃあさっさと戻りますわよ!ハギヨシが食事を用意してますし、純が早くご飯を食べさせろとうるさかったですし!」 そう言って踵を返して、ハギヨシさん達が待っている場所へ戻ろうとする龍門渕さんに、ふとした悪戯心が湧き上がる。 言っても大丈夫なのかという不安はあったけど、この広いプール施設を捜し回らされたことへの小さな意趣返しいうことにしておこう。 京太郎「心得ました、お姫様」 透華「――――――ッ、ハ、なにっ、ぇ!?」 なにふざけたことを言ってるんだ、ぐらいの反応が返ってくると思っていたんだけど、コレはもしかして失敗したか? ギョッとした顔でこっちを凝視して固まった龍門渕さんの顔、そして体と一気に赤く染まっていく。 透華「きょ、京太郎、あ、あななた、いき、いきなり何を言って……!?」 京太郎「え、や、アハハッ、すみません、ちょっとしたジョークのつもりだったんです……!」 透華「え……ジョー、ク?」 京太郎「そ、そう、ジョーク、俺の友達相手にたま~に言うリップサービスっていうか!」 透華「そ、そうでしたの――――ん、友達?」 透華「京太郎、その友達っていうのは……」 京太郎「え?あ、まあ当然のように女の子ですけど。さすがに男相手にお姫様、なんて言いませんしね」 透華「あっ、当たり前ですわ!何をたわけたことを言ってますの!?」(ショボン 京太郎(声の大きさと反比例するように、頭上の髪の毛が萎れちゃってる……) 透華「そういえば、京太郎に一つだけ聞きたいことがありましたわ」 京太郎「え、なんですか?」 もうちょっとでハギヨシさん達の姿が確認できる距離まできたところで、ションボリと落ち込み気味に歩いていた龍門渕さんに質問を投げかけられた。 透華「衣達は名前で呼んでますが……そ、その、どうしていまだに私のことは苗字で呼ぶのですか?」(オズオズ 透華「も、もしかして密かに私のことが苦手だったりしますの?」(オドオド 京太郎「いやいやっ、そんなわけないですよ!これって理由もないんですけど、呼び慣れた感じがするから――――」 透華「そう、そんな理由でしたのね」 ホッと貧そ――フラットな胸を撫で下ろして顔を上げた龍門渕さんは、いつもの自信に溢れた力強い顔をしていた。 透華「それでは命じますわ、京太郎。私のことは今後、『透華』と呼ぶこと!これを守らないのなら、もう麻雀は教えませんわよ」 京太郎「え、ええっ?どうしたんですか急に……」 透華「どうしたもこうしたもありませんわ!私だけ仲間はずれな呼び方が我慢できませんもの!!」 透華「感謝なさい、この龍門渕透華の名を呼べる男性は、父やハギヨシを除けば京太郎、あなたが初めてですわよ!」 京太郎「は、はあ、それは光栄なことですね。ありがとうございます、龍も……透華さん」 透華「――――――」 京太郎「透華さん?」 透華「―――――も、もう一回呼んでみなさい」 京太郎「透華さん」 透華「…………フフ、フッフッフッフ!!」 京太郎「いきなりニヤニヤしだして……怖いですよ」 透華「フフフフッ、オーッホッホッホッホ!」 京太郎「おお、いかにもお嬢様な笑い……生まれて初めて見た」 よく分からないけど、とにかく透華さんの機嫌も直ったことだし良しとしておこう。 透華「遅くなりましたわ。さあ、今日も張り切って練習に励みますわよ!」 衣「意気軒昴か、心地好き気炎なるぞトーカ!」 一「最近透華、いつも以上に気合入ってるよねー」 純「まあいいんじゃねーの?県予選も近いんだし」 智紀「残り一ヶ月、ぐらい」 透華「去年の雪辱を果たすためにも、県予選は確実に突破しないといけませんわ」 純「そーだな、去年の借りは返してえよな」 一「前とは違うってこと、全国に教えてあげないとね」 智紀「全国強豪の牌譜は揃えてる」 衣「フッ……衣達とまともに打ち合うことを恐れ、他校を跳ばすことに腐心した軟弱者共を、今年こそ黄泉路に叩き落としてくれる!」 透華「ええ、ええ……!必ずや勝ちましょう。県予選を勝ち抜き、そしてまた私達全員揃って東京へ――――?」(ハテナ 透華「……ところで、京太郎の姿が見えませんけど、今日はまだ来てませんの?」 純「京太郎の奴なら、県予選近いからしばらく清澄の麻雀部の方に専念するって言ってたぜ?」 透華「え?」 衣「業腹だぞー!せっかく京たろーも衣が遊んでやれる程度になってきたのにー」 智紀「男子三日会わざれば刮目して見よ」 一「意外とここで出稽古する必要ないぐらい強くなっちゃったりねー」 透華「フ、フフン、そんなオカルトありえませんわ」 一「そっかなー?」 透華「そうですとも、ええそうに決まってますわ!」 透華「ま、まあ、大事な大会ですし、元々所属している部で練習するのは当然のことですけど……それで、そのー……」(ミョミョミョ 一「(おー、アホ毛がソワソワしてるよ……)ああ、次ここに来るのはいつか?」 透華「え、ええ、まあ?京太郎はこちらが招いた客人ですし、そう、そのぐらい把握しておきませんと、ねえ?」(シャッキリ! 一「(我が意を得たり、かな?)えっとね、たぶん県予選終わるまでは来ないんじゃないかなー」 透華「……え?」 智紀「連休に合宿に行ったり、いろいろしなきゃって言ってた」 純「そういやそれの準備が大変だー、ってちょっと前にぼやいてたなぁ」 透華「…………ええ?」 一「あれ?聞いてなかったっけ」 衣「前に皆でプールに行った時に聞いたぞ、衣も」 透華「………………えええ?」 純「そーいやあん時、なんかやり遂げてやったぜってドヤ顔でずっとニヤついてたもんな、お前」 智紀「右から左?」 透華「た、たぶん」(ショビーン 一「あー、アホ毛が萎れちゃった」(アチャー 純「おーい、ハギヨシー。透華の奴がまたへこみだしたぞー」 ハギヨシ「畏まりました。さ、透華お嬢様、カモミールティーをどうぞ。これで気を落ち着かせて県予選に向けての特訓に励んでくださいませ」 透華「あ、ありがとう、ハギヨシ……」 一「一応、須賀くんだって敵校の一員だしね、変に迷惑かけたくないとも言ってたよ」 純「清澄とか今年初参加の無名もいいとこなんだから、そんなもん気にしなくていいんじゃねーの、とは言ったけどなー」 智紀「油断は禁物」 衣「フン、手の内の一つや二つ知られたところで、有象無象相手に衣達の勝利は揺るぎなし!」 一「そりゃ、衣はそーだろうけどね。県予選当日はほぼ満月になるはずだし」 純「京太郎にゃ悪いが、今年も俺らが県予選頂きだな」 智紀「必ず勝つ」 衣「オー!!」
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<白糸台に聞いた「須賀京太郎は上手いですか?」> 誠子「センスは磨けばある、と思う」 尭深「見た目よりもうまいと思います」 菫「あまり悪くは言いたくはないんだが、上手くはない、だろうな」 照「とてもおいしい」 淡「すんごく上手いと思う!」 ――― 菫「待て。お前たち何について言ってる?」 誠子「釣り、ですけど」 尭深「お茶の淹れ方です」 照「京ちゃんの棒」 淡「え、夜のことじゃないの??」 菫「待て待て待て! 照、淡、お前らまさか須賀に手を!?」 照「京ちゃんのものは私のもの」 淡「えー、いーじゃん、菫そんなだと行き遅れるよ」 菫「」 淡「あ、気絶しちゃった」 カン
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奈良――松実旅館宥のこたつ部屋 玄「…………暇だねー、おねーちゃん」(ゴロー 宥「うんー、そうだね玄ちゃん……」(ゴローン 玄「暇だからお話しよーかー……」(ゴローニャ 宥「なんのお話するのー……?」(コロコロ 玄「えっとね、それはもう決めてあるんだけど、京太郎君のこと……」 knock…knock… ??『そこから先の話、私も混ぜていただけますか?』 玄「むむっ、凄まじいおもち力……!何奴!」 宥「わわ」 和「なんですか、おもち力って……。というか、須賀君のことで話をするから来てと言ったのは玄さんじゃないですか」(ガラッ 玄「アハハ、そーでしたー。それにしても、日々おもち力を向上させているようですなー。こりゃおねーちゃんもウカウカしてられないよー?」 宥「わ、私なの……?」 和「相変わらずのセクハラ発言ですね……」 玄「いやー、和がうちの旅館に泊まってくれてるのが嬉しくて、つい」 和「……まあ別に構いませんが。それで、須賀君の何についてお話するんですか?」 玄「それはもう当然――――京太郎君ってホントはどんな子が好みのタイプなんだろうね、だよ!参加条件は私以上のおもちを持ってることでー!」 宥「お、おもち……」(プヨプヨ 玄「心配しなくてもおねーちゃんのおもちは全国レベルだから、この話の参加条件は満たしてるよ!」 宥「あうぅ……」(カァ… 和「一部の人が聞いたら暴動を起こしかねない参加条件ですね」 玄「しょうがないよー。そうでもしなきゃ話に混ぜてー、って子がいっぱい来ちゃうもん」 和「いくらなんでもそれは…………否定しきれませんね」 宥「京太郎君、かわいいお友達いっぱいだからー……」 玄「そうそう、お友達がいっぱいなんだよねー」 和「文字通りのお友達ばかりな点については、この際目を瞑っておきましょう」 宥「しかたないよ……今の京太郎君は麻雀が一番大切だから……」 玄「ダメだよおねーちゃん。そんな、いつか自分のところに帰ってきてくれるって信じてます……的なこと言うのはズルだよ、抜け駆けだよー?」 宥「わわ、そ、そんなつもりじゃ……」 和「宥さんは独特の……なんといいますか、良妻賢母になる雰囲気を持っていますからね。男の人からすれば、趣味や仕事に理解あるタイプは好感度高いはずです」 宥「…………そ、そうかなぁ、え、えへへ」 玄和(か、かわいい……) 玄「さ、さて、おねーちゃんがかわいいのはひとまず置いといて。和を呼んだのは、京太郎君の最新情報を聞かせてもらうためです」 和「最新情報、ですか」 玄「そう!その情報と、いろんな女の子とのエピソードを照らし合わせることで、今の京太郎の好みのタイプを導きだすのです!」 和「まず、照らし合わせるだけのエピソードがあることがおかしいと指摘すべきなんでしょうか……」 玄「その辺は……ほら、もうあきらめて受け入れたら気が楽になるよ!」 和「なんて後ろ向きなポジティブさ」 玄「あー、あー、聞こえない聞こえない」 和「子供ですか……。とりあえず、ここ最近の須賀君の話をすればいいんですね?」 玄「いぐざくとりー、だよ!」 和「では……まずは私とのやり取り辺りからお話します――――」 ケース1:原村和の場合 昼休み 和「あ、須賀君、今日は学食ですか?」 京太郎「おお。今日のレディースランチ、ちょー美味しそうだったからな。図書室辺りにいるだろー咲の奴を引っ張って、な?」 和「また代わりに注文してもらうんですね」(ジト… 京太郎「Exactlyでございます」 和「クスクス……そういうところは変わらないんですね」 京太郎「そういうとこがどこなのかわっかんねーけど、まあな!美味しいものを食べたいっていうのは、ごくまっとーな欲求だからしかたないぜ!」 和「フフ…………あ、そうだ須賀君?もしよければですけど、レディースランチの注文、咲さんの代わりに私が――――」(モジ… 京太郎「いや、それは悪いからいいよ。学食で二人一緒に飯食ってて、変な噂立てられたら和が困るだろーし」 和「そんなの別に私は気にしませんけど……」 京太郎「ハハッ、そんな無理しなくても大丈夫だって。じゃ、俺、咲の奴連れ出しにいってくるな!」 和「あ、ちょっと……!?」 和「………………なんなんでしょうね、最初の頃はあんなにアプローチかけてくれてたのに、こちらが意識し始めたら、それに反比例するように、部活仲間としての扱いしかしてもらえなくなっていく虚しさ」 玄「むう……それはなかなかキツいものがあるねー」 宥「で、でも、部活で毎日会えるのはとっても羨ましいなぁ」 和「………………」 宥「ふえ?」 玄「そ、その沈黙……まさか、まだなにかあるのですか!?」 和「いぐざくとりー、というやつです」 おもち組に反撃の狼煙を上げさせないと…――――」(モク…モク… 和「お疲れ様です……あれ、まだ須賀君だけですか、部活に来てるの」 京太郎「――――」(モク…モク… 和「……あ、この間の大会のみんなの牌譜ですね。もしかして整理してくれてるんですか?ありがとうございます」(ニコッ 京太郎「――――」(モク…モク… 和「…………えっと、す、少し喉が渇いちゃいました。紅茶淹れようと思うのですが、よければ須賀君も飲みますか?」(グギ… 京太郎「――――あぁ……」(コク…コク… 和「ぁ……じゃ、じゃあ、今から淹れてきますね!」(パァ…! 京太郎「…………そっか、ここは七索ツモるのわかってたんだから、日和らずにこれ切ってだな――――」(ふんふむ 和「お、お待たせしました!あの、このクッキー、お茶請けに家で焼いてきたものなのですが……よかったら、ど、どうぞ――」 京太郎「――――っし、ひとまずこれで終わり…………あれ、和いつ部室に来たんだ?声かけてくれればよかったのに」(ニコッ 和「」 京太郎「和?おーい、和ー、どうしたー?」 和「なんでもなぃです。須賀君、お茶飲みますか……?」(プルプル 京太郎「え、いいの?貰う貰う!」 和「お茶請けにクッキーもありますから、どうぞ」 京太郎「おー、サンキュー。頭使ったんで糖分欲してたんだよー。さすが和はよく気が利くなー、いいお嫁さんになれるぜ」 和「ア、アハハ、あ、ありがとうございます……」(プルプル 玄「…………の、和ちゃん」(オロオロ 和「今の須賀君にとって、私なんて牌譜以下の存在なんですね?フフ、そうですか……」(グスン… 宥「ち、ちがうよー……きっと牌譜の見直しに集中してたからで……」 和「同じことされたとして、宥さんは集中してた、で納得できますか?」 宥「………(想像中)……………あうぅ」(グスン… 玄「わわ、お、おねーちゃん、痛いの痛いの飛んでけだよ!」ナデナデ 宥「ありがとー、玄ちゃん……」 和「泣きたいのは私の方ですよ……」 玄「の、和ちゃんもよしよーし」ナデナデ 和「グスン……」 京太郎「それにしても急な話ですねー。うちに泊まりにきませんか、なんて」 玄「うんゴメンね。どうしても京太郎に参加してもらいたかったんだ……」 京太郎「参加……?」 玄「うん――――」(ガラッ 宥「ぁ……京太郎君、い、いらっしゃい」 和「遠路はるばるお疲れ様です、須賀君」 京太郎「宥さん……に、和?」 玄「エヘン!今日、京太郎君に我が松実旅館に来てもらったのには理由があります!」 京太郎「はあ……」 玄「和ちゃんからいろいろ話を聞いた結果、京太郎は少しお休みが必要だとわかりました。ので、これから京太郎には私たち三人と麻雀を打ってもらいます!」 京太郎「ふんふむ」 玄「喰いタン赤ありの東南戦十半荘の合計ポイントの高さで勝負。それでもし京太郎君の収支が、私たちの誰かよりも低いポイントだった場合――――」 京太郎「ククッ……いいですよ、やりましょうか」 玄「最後まで聞かずに即決しちゃった!?」 京太郎「いいんです……話を聞こうが聞くまいが。どうせ、麻雀することに変わりはないでしょ?」 玄「な、なるほどなるほどー……これは確かにお休みが必要のようだよー」 宥「―――」(グッ 和「真剣勝負ですよ、須賀君。もし、これで私たち……いいえ、私が勝ったら――――」 京太郎「……?」 そして勝負の幕が上がり……決着する! 玄「これが……私の運命のツモ!」 京太郎「う……!」(ざわ… 玄「ありがとう……また、会えたね」 宥「前の局で切ったばかりなのに……玄ちゃんのところに……ドラが」 和「山にあるんだから、引けて当然なんじゃ……?」 玄「ツモ……8000・16000!……まくったよ、京太郎君……!」 京太郎「だー!わかった、参りました俺の負けです!」 宥「わわ、お、おめでとー、玄ちゃん」 和「と、当初の予定と違う流れですが……おめでとうございます」 玄「うん、ありがとう!」 京太郎「…………それで、負けた時の話、全然聞いてなかったんですけど。俺はなにをすればいいんでしょーか」 玄「エヘヘ。えっとね、実は京太郎君に一つお願がありまして――――」 次は……宥姉?ーっと、いらっしゃいませー。松実旅館へようこそー……」 憧「ブッ……ホ、ホントだ!ホントに京太郎ってば松実旅館で従業員やってる!」 穏乃「アッハッハッ!苦しゅうない、苦しゅうないぞー」 京太郎「メゲるぜ……」 灼「これから数日、お世話になります……」 晴絵「負けたらなんでも言うこと聞くって条件で麻雀対決して、最後の最後でまくられたんだって?災難だったねー」 憧「律儀に守って従業員やる必要なかったんじゃないの?」 京太郎「いいんだ……あれは、ただの点棒のやりとりなんかじゃない……。プライドを懸けた真剣勝負だったから……!」 晴絵「いちおー、ここまで至る経緯は聞いてるけどさ……あんまり変わってないよーな」 憧「そも、最初は和の現在の境遇を改善させるために発案したのよね、たしか」 穏乃「うん、そー聞いてるよ。あーぁ、私も参加したかったなー……」 京太郎「なんだよ、穏乃も俺になんかやらせたいことあるのかよ……」 穏乃「え、えっと、別に変なこと命令したりする気はないんだけど……。その、わ、私と一緒にさ、山の――――」 玄「やめるのですっ、しずちゃん!うちの従業員さんにツバつけるのは無しだよ!」 穏乃「ツ、ツバ!?そんなバッチいことしないよ!」 玄「むむー、私の目が黒い内は京太郎君にちょっかい出すのは禁止だからね!」(グイッ 京太郎「わっとと……あのー、玄さん、当たってます……腕におもちが当たってます……」 玄「…………当ててるんだよ♪」 京太郎「えぇー……」 晴絵「アハハ!うちの面子だと難しい台詞がさらっと出たねー」 穏乃「……」(ペタペタ 灼「気持ちは、わかる……」 憧「っていうかさー、この状況って……」 玄「一緒に旅館のお仕事がんばろーね、京太郎君!」(ニコッ 京太郎「……わかりました、玄さん」(ニコッ 和「鳶に油揚げをさらわれる、という奴ですよ、ええ……」 憧「和、いたんだ……」 和「はい……休みを利用した長期宿泊、まだ半分しか過ぎてないので」 灼「それは辛い……」 和「うぅー、納得いきません……再戦、再戦を要求します……!」 ifエンド(プロトタイプ)――松実旅館へようこそ1
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一「――――というわけで、この間の買い物の目的はココで使用するための一式でしたー」 一「真夏の砂浜に、押しては返す波まで完全再現した巨大プール施設のチケットを格安で手に入れちゃってね。これはもう来るしかないと思ったのさ」 智紀「わー、パチパチ」 純「おーい、大丈夫か京太郎~?」 京太郎「ゼーハー……だ、大丈夫、です……」(両肩にクーラーボックス+背中にデカリュック ハギヨシ「申し訳ありません、須賀様……」(デカランチボックス提げ+ビーチパラソル背負い等々 京太郎「いえ、ハギヨシさんに比べたら全然楽……ですから」 京太郎「っていうかココに着ても執事服のまんまなんですね、暑くないんですか!?ここ、真夏のビーチを再現してるって話ですけど……」 ハギヨシ「ハハハ、問題ございません」 ハギヨシ「私はあくまで執事ですから」(キリッ 京太郎(カ、カッケ~……) 衣「おおお~、凄いぞ、実に雄渾壮大な施設だ!」 一「衣はこーいうとこ初めてだったっけ?今日は思いっきり楽しんじゃってよ」 衣「無論!!透華、早く着替えに行こう!」 透華「え、ええっ、わか、分かりましたわ……!」 京太郎「龍門渕さん、朝から調子悪そうだけど大丈夫なんですか?」 透華「も、問題なんて何一つありませんわ!ええ、あるものですか!!」(真っ赤 透華「さ、さあ着替えに行きますわよ衣!」(ズッタカズッタカ 衣「おー!」 一「それじゃあ、ボクらはあっちで着替えてくるよ」 純「陣地取りは任せたぜー」 智紀「行ってきます」 京太郎「さってと、コレはここでコイツはあの辺でいいか」 ハギヨシ「須賀様――ここの準備は私がやっておきますので、水着に着替えてきてくださいませ」 京太郎「え、でも……」 ハギヨシ「どうかお気遣いなく。むしろこの場では須賀様も皆さまと一緒に楽しんでいただけることが、私にとって一番の気遣いになりますので」(ニッコリ 京太郎「そ、そうですかね?じゃあ……お言葉に甘えて俺も!」 ハギヨシ「ハイ」 ハギヨシ「透華お嬢様、出過ぎた真似をして申し訳ありません……」 衣「京たろー、待たせたな!!」 京太郎「いや、全然待ってないですよー。俺も着替えて今戻ってきたところだし」 衣「おー、京たろーも準備万端か!よし、だったら衣が一緒に遊ぼうじゃないか!」 一「あ、ちょっと衣――」 京太郎「それは心強いですね。よーし、分かりました!衣さん、一緒にここを遊びつくしましょう!!」 衣「ここは物情騒然、衣とはぐれないよう注意するんだぞ京たろー!」 衣「まずはあそこだ、あそこにあるおっきな滑り台で遊びたい!!」(手を引っ張ってグイグイ 京太郎「了解しました!と、というわけで俺、衣さんとその辺ブラついてきますから、みなさんも楽しんできてくださいね」 衣「京たろー、何してる、早く早く!!」 一「あーぁ、行っちゃった……」 ハギヨシ「国広さん、透華お嬢様はどちらに?」 一「んっとねー、着替えたまではよかったんだけど、土壇場になって水着姿を見られるのが恥ずかしいって逃げ出そうとして――――」 ハギヨシ「さ、左様でございましたか」 一「そろそろ、純くんとともきーのコンビに捕まって引っ張ってこられるんじゃないかなー」 透華「い、いい加減、手を離しなさい純!こんなことしなくても……しなくても一人で……ぜ、絶対に大丈夫ですから、たぶん」 純「んな弱々しく誓われても信用できねーって。つーか、そんなこと言うなら智紀にプロファイリングされなきゃ見つけらんねー場所まで逃げんなってーの!」 智紀「かなり、手こずった」 一「おかえりー、透華」 透華「ぁ、うぅ……」(モジモジコソコソ 透華「フ、フフンッ、お待たせしましたわ!」 透華「折角こういった場所に来たのです、ひ、暇潰しに付き合いなさい京太郎――――あら?一、京太郎はまだ着替えから戻っていないませんの?」 一「ごめーん、透華。須賀くん、もう衣に持ってかれちゃった」 透華「――――――――」(ヘニョリ 一「あ、頭頂の触角がしおれた……」 純「ウダウダやってるから、痺れ切らして行っちまったんだな。まあ腹減ったら戻ってくるだろうし、俺達も好きに泳いどこーぜ」 智紀「たぶん透華は、それが目的じゃなかった」 透華「いいですわ、純……一も智紀も、好きに遊んできなさい。私はここで休んどきますわ」(トボトボ 一「あ、ちょっと透華!?」 純「なんだ、アイツ?朝から落ち着きなかったし、やっぱ体調悪かったのか」 智紀「フラグが……折れたから」 純「ふーん?」 衣「京たろー、次はアレだ、アレに挑戦するぞ!!」 京太郎「ア、アレですか」 衣さんの指差した先にあったのは、グルグルウネウネと捻じりくねった巨大なウォータースライダー。 京太郎「あの、本当にアレに挑戦するんですか?」 衣「無論!どうした京たろー、臆したのか?」(フフン 京太郎「え、ええ、まあ……」 チラリと見た看板に書かれている「心臓の弱い方・ご老人のお客様の利用はご遠慮ください」の文字を確認してから頷く。 楽しそうにしている衣さんには悪いけど、ここは駄目な気がする。 京太郎「あ、さっき滑る系のアトラクションは楽しんだし、次は……そうだ、流れるプールとかどうです?」 衣「むう、衣はアレがいいんだ!」 京太郎「ええ~……まあ、衣さんがいいんでしたら構わないんですけど」 こんなに楽しそうにしてるんだし、もう衣さんの好きにしてもらっていいんじゃないかな――――そう考えてた時が俺にもありました、なんて嘆くことになったのはそのすぐ後のことだった。 衣「よ、よし、衣の心の準備はできたぞ……!」(ガクブル 京太郎「あ、あの、ホントにやるんですか?ものすっごく震えてるのに……」 衣「フ、フフ、震えてなんかない!これは武者震いだ!!」 京太郎「日本語って便利だなあー」 ウォータースライダーの順番待ちの列に並んだ時に出された係員さんの指示。 それは、衣さんの体格だと途中でコースから飛び出してしまう危険がなきにしもあらずだから、しっかり抱きしめて一緒に滑ってあげてください、ということだった。 そんな危険な施設を年齢制限も身長制限もなしに開放してるのはどうなのかと思ったけど、そこはまあ諸般の事情という奴があるのだろう。 かくして今の俺は、足の間に座る衣さんの腰を抱いてウォータースライダーの入口で待機していた。 衣「は、はは、なかなか楽しめそうじゃあないか。い、いいか京たろー、離すなよ?絶対に衣のことを離すんじゃないぞ!?」 京太郎「ハイハイ、分かってますって……」 いざ入口に来て、眼下に見える人が大き目の豆粒程度な高さであることに驚いたのだろう。 腕の中で震えている衣さんを安心させるために、ほんの少し腕に力を込めて抱き寄せる。 衣「ぁぅ……」 京太郎「大丈夫ですよ、ちゃんとこうして衣さんのこと抱きしめておきますから」 ちょびっとばかし臭いなとは思ったけど、まあ相手は衣さんだし問題ないだろう、たぶん。 内心、今腕の中にいるのが和だったり智紀さんだったりすれば、あの魅惑的なお餅が腕に触れて得も言われぬ快感を味わえたりしたんだろうな、と考えたり。 俺だって健全な男子高校生なわけでして、そうした幻想を抱いてしまうのは仕方のないこととして諦めてほしい。 京太郎(にしても、高っけ~……これその辺のビルよか高いだろ~) 係員「それじゃあ、押しますよー」 京太郎「はーい」 衣「あ、あわわわ……!」 ウォータースライダーの中に押し込むための合図。 腕の中で衣さんが目を瞑って、体を強張らせる。 背中に衝撃。 京太郎「おおわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」 衣「ヒヤアァァァァァァァアァァァァッ!?」 そして俺と衣さんは――――――その日、流れ星の気持ちを少しだけ理解した。 衣「うぅ、グスッ……」 一「あ、帰ってきたみたいだよー……ってどうしたの、衣!?」 京太郎「い、いや、ちょっと……ウォータースライダーで――」 一「えっと……何があったの?」 衣「京たろーが嘘ついたんだー、衣のこと抱きしめてるって約束したのにー」(メソメソ 一「は?」 京太郎「ちょっと、人聞きの悪いこと言わないでくださいよ!!」 透華「えっと……どういう、ことですの?」(ガタブル 透華「あ、遊びに来て早々、衣とばっかり遊んでたと思ったら……抱きしめてるって、え?何なんですのそれ?」(ワナワナ 京太郎「りゅ、龍門渕さん?」 透華「きょ、京太郎――――ロリコンでしたのねーーーーーー!?」(脱兎 京太郎「なんて誤解をまねくことを!?っていうか龍門渕さん、龍門渕さーーーーん!?」 衣「ロリコン……?」 智紀「自分より年下の女の子にしか魅力を感じない人のこと。だから、ここでの使い方は間違ってる」 純「一応、衣って京太郎よか年上だしな……信じらんねーけど」 衣「衣は子供じゃないぞ!!」(プンスコ 〈ケース4・衣〉子供じゃない、ころもだ!END
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第九章【思い込みメール 彼女気取りのネキ】 アフター 洋榎「でなー、その時に恭子ったら面食らってなー」クスクス 京太郎「姫松はいつも楽しそうですね」 洋榎「……んー?」 京太郎「? どうかしました?」 洋榎「なんか物足りへんのや」 京太郎「へ?」 洋榎「メールに慣れたせいやろなぁ。須賀の言動が優しくて、ムズムズするねん」 京太郎「そう言われましても」 洋榎「全然本音でええんやで? しんでくださいーっとか」 京太郎「メールだと言えるんですけどね」 洋榎「なんでやろか?」ウーン 京太郎「多分ですけど」 洋榎「?」 京太郎「ひろさんが可愛いから、顔をみながら死んで、なんて言えないんですよ」ニッ 洋榎「なぁっ!? か、きゃわっ!?」カァァァ \ . \ \ ; イ .i . ヾ\ つ /\/ .,' ハ .} .i// ハ;/ \//i / ! /i i′ / 气テテZ=, // -‐‐''" ! }{. l ;;; i テ=ェx_ / .} .;' 乂 ソ | ;;; 「./ ./i/ xxxx 乂ソ厶イ _;ィ′ 、 "" i ノ \\ \ r‐ ― ァ U 八i' //..r‐/≧ ..._  ̄ __, イ i /" \ /  ̄ ! ii /‐'iハ | .;'ハ__,/》《∧_}\. |/,/ /|| |ト、! \_/ .|| || i } /ハ! ,/ i { / .! 洋榎「そ、そないな――//」モジモジ 京太郎「というのは――ウ・ソでーす」ニッコリ 洋榎「」 京太郎「何期待してるんですか? しんでください」ニコニコ 洋榎「お、おぅっふ」キュン 京太郎「?」 洋榎「……あー、やっぱコレやわぁ」テレテレ 京太郎「(なんだかよくわからないが、これはこれで可愛いな)」ホクホク 洋榎「次はもうちょっと、強めの語気でやったくれへん?」 飾らない君が好きッッッッッ!!!!
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「あはっ、すこやんちゃんと見えてる……?んんぅ」 「今私は京太郎くんの上に跨ってるよー」 「……京太郎くんの、すご……これ、私の膣内に入っちゃうんだ……」 「こらっ、京太郎くんは暴れちゃダメだって。京太郎くんは、私たちの『肉バイブ』なんだからっ」 「ふふ、じゃあ、挿入れちゃうね……。すこやん、恋人が親友に寝取られるとこ、しっかりみててよっ」 ジュプ… 「ふわぁっ!これっ♥、すごいぃっ、思ってたよりずっと、凶悪ぅ……♥」 ツププ…ゴリュッ 「い゛い゛っ♥奥、奥まで来たぁ♥ほ、ほら全部、挿入っちゃった……」 「だ、だめぇっ♥挿入れただけなのに、挿入れただけで、イッひゃうっ!」 「~~~ッッ♥あはぁ、だめ……他のことなんて考えられなくなるぅ♥」 「京太郎くん、私もうダメだよぉ♥動けないからぁ……バイブの京太郎くんが動いて……?」 「ひぐっ!?あっ♥そんないきなり、激しっ!」 ゴリッゴリュッ 「そんにゃ奥突いちゃだめっ♥子宮の入り口突かないでぇっ♥」 ズニュウウウウ 「ひぃっ、おまんこの中、掻き出されるぅ♥」 ズプッ 「またっ、また奥まで来たっ♥子宮口っキスされちゃってるよぉっ♥」 「はぁ、膣内でまたおちんちん大っきくなって、ビクビクしてるぅ♥」 「きょうたろ、くん、肉バイブの癖に、イキたいのかなっ♥」 「キてっ、そのまま膣内に♥子宮に京太郎くんのザーメン叩きつけてぇっ♥」 ドプッビュルルルルルルルッ 「ふわあああああああッ♥熱い、熱いザーメン子宮に叩きつけられてるぅ♥」 「あ、イくっ京太郎くんのザーメンでわらひイッひゃうぅ♥」 「っ♥んお゛お゛お゛お゛ぅぅぅ、イッてるぅ、中出しされてイッちゃってるぅ♥」 「はぁっ、はぁ――す、すこやん、これで実況、終わるね……」 「も、ダメ――」 【こーこちゃんおわり】
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h107-01 京淡 h107-02 京淡 h107-03 京桃 h107-04 京淡菫 h107-05 京咲久 h107-06 京玄憧穏晴 h107-07 京玄和憧穏優 h107-08 京久 h107-09 京・清澄 h107-10 複数 h107-11 京久 h107-12 京・清澄 h107-13 京久 h107-14 京久 h107-15 京ネリー h107-16 京和 h107-17 複数 h107-18 京・阿知賀 h107-19 京和 h107-20 京マホ h107-21 京・清澄 h107-22 複数 h107-23 京久 h107-24 京久 h107-25 京・白糸台 h107-26 京豊智 h107-27 京咲 h107-28 京春 h107-29 京咲 h107-30 京・清澄龍門渕 h107-31 京久 h107-32 京和 h107-33 京・龍門渕 h107-34 京・清澄 h107-35 京久 h107-36 京・千里山 h107-37 京怜竜 h107-38 京咲 h107-39 京・清澄白糸台 h107-40 京淡 h107-41 京健 h107-42 京久 h107-43 京菫 h107-44 京洋 h107-45 京洋絹 h107-46 京咲 h107-47 京・清澄永水 h107-48 京咲 h107-49 京咲照淡憧和 h107-50 京健 h107-51 複数 h107-52 京和 h107-53 複数 h107-54 京照菫 h107-55 京咲 h107-56 京憧 h107-57 京咲 h107-58 京久優 h107-59 京咲和優 h107-60 京咲 h107-61 京咲和優 h107-62 京優 h107-63 複数 h107-64 京・清澄 h107-65 京・清澄 h107-66 京憧 h107-67 京怜竜 h107-68 京・阿知賀 h107-69 不明 h107-70 照菫 h107-71 京咲
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【龍門渕高校】 ガードマン「やあっ、キョウじゃない。今日もお嬢様に会いにきたのかい!」(HAHAHA 京太郎「ひぃ……え、ええ、まあ」 ガードマン「フフ、いつまで経っても君はシャイなままだね!」(大胸筋が震え……歯が煌めく……! 京太郎(しかたねーし!ボディビルも真っ青な修羅の国ばりの体格した人に笑いかけられたら引くっつーの!) ガードマン「まあいい、通るといいさ」(クイッ 京太郎「は、はい……」 龍門渕生徒「あら、須賀さん、ごきげんよう」 京太郎「あ、どもっす」 龍門渕教師「また来たのかね……まったく、理事長のお孫さんは……」(ブツブツ 京太郎「アハッ、アハハ、すみませーん」(脱兎 京太郎「―――うーむ、すっかり龍門渕に馴染んでしまった感があるぜ……」 【龍門渕高校麻雀部】 京太郎「お邪魔しまーす」 透華「ぁ……」(ビクッ 一「あ、す、須賀くん、遅かったね」 智紀「…………」 純「よっ」 京太郎「え、と……?」 異様な空気……。 いつもは和気藹々とした龍門渕高校麻雀部に立ち込める暗雲……! 京太郎「なにかあったんですか?その、なんていうか、みんな落ち込んでるよーな……」 一「ア、アハハ、ちょっと、ね……」 智紀「ついさっきまで怒られてたところ」 京太郎「怒られてたって、誰にですか?」 透華「…………今日は気分が優れないので、帰らせていただきますわ」 一「あっ、ちょっと透華!?」 智紀「……追いかける」 一「う、うん、そーだね!えっと、悪いんださど須賀くんは留守番してて!詳しく話は純くんに聞けば、だいたい分かると思うから……!」 京太郎「へ?あ、は、はい……?」(ナニガナニヤラ 純「いやなぁ、まあ色々あったんだよ」 京太郎「その、気のせいじゃなかったらですけど……透華さん、泣いた跡……」 純「……なあ、京太郎。お前さ――」 京太郎「はい」 ――――透華に許嫁がいるって聞かされたらどーする? 京太郎「…………ハイ?」 純から飛び出した言葉に、京太郎があんぐりと口を開けた間抜け面を晒す。 これが始まり……。 後に関係者から【糖華事件】と呼ばれる、騒ぐだけ騒いで後片付けを怠って後々、さらに面倒な話の切っ掛けとなる事の始まり―― ……結局その日、京太郎の前に透華が姿を現すことはなかった。 翌日、清澄高校麻雀部。 京太郎(昨日の純さんの話が気になって眠れなかったぜ……) 咲(京ちゃん、朝からぼーっとしてるけど、どうしたんだろ……) 和(須賀君、元気ないですね) 京太郎、精彩を欠いているっ……! 牌に乗っていない、魂が……! 咲「あっ、カン!」 優希「ふえぇっ!?」 咲(つぎのドラ牌をカンしたら、リンシャンカイホウでツモ和了り……!) 和(宮永さん、勝負に出ましたね……でも!) 京太郎の不調和が気にはなるが、今は対局中。 話はそれが終わってから。 京太郎(うーむ、透華さんに許嫁……。許嫁ってあれだよな、どっかの地方に伝わる伝説の漬け物なんてボケじゃなくて、本当に字そのままの許嫁だよなあ……) 咲や和が思考を切り替えて対局に没入する中、一人場の流れに浮かびながら山へ手を伸ばす。 何故こうも気にかかっているのか、モヤモヤしながらのツモ。 まこ「ホンマに京太郎の奴、どうしたんじゃ?気もそぞろな感じなんじゃが……」 久「大会も近いっていうのに困ったわねー」 先輩二人が顔を見合わせ、懸念を抱く。 が、それを杞憂と嘲笑うかのように京太郎が牌を倒した。 九九一二三・123・?????つ? 京太郎「あー、ツモ。門前・純チャン・三色・裏……乗ってドラ5で三倍満?6000・12000」 優希「じぇええええ!?お、親っかぶり……」 咲「は、張ってたの……!?」 和「そんな……この手を鳴かずにツモ和了り」 京太郎「あ、次俺が親か………………あ、それロン」 咲「ふ、ふえぇっ!?」 和「清一色を……三巡目で……?こ、こんなオカルトありえませんっ!」 まこ「…………のう」 久「……なに?」 京太郎「んー…………おぉ、ツモ。8000オール」 咲和優「ええぇぇぇー……」 まこ「あっちの状態の方が、普段の数倍えげつないんじゃが、アレはどうしたもんかの?」 久「私、いま一瞬だけ、大会終わるまで須賀君があのままなら……って考えちゃった……最低よね」(めげるわ 京太郎「ツモ……あ、役満だコレ。大三元か、初めて作ったぜー……」 咲和優「なん……だと……」(ざわ……ざわ…… まこ「いや……気持ちは分からんでもないがの……」 京太郎自身、どうしてこうも気が散ってしまうのか理解できぬまま時は過ぎていく。 刻一刻と、関係者を混乱の渦へと巻き込みながら。 その渦の底に待っているものの正体を知るものは、不幸なことにまだ誰もいなかった。 透華「……………………」(ゴロゴロ 一「いい加減さ、そろそろ機嫌直そうよトーカ」 透華「べっつに拗ねてなんておりませんわっ……!」 智紀「とてもそうには思えません……」 純「おーっす、透華の奴、まだ不貞腐れてさがんの?」 衣「フフフ、今日は衣の方から会いにきてやったぞ……!」(ざわ……ざわ…… 純「そうやってすぐに人の真似してんじゃねーよ……」 純、衣が辺りに生み出した「ざわ……」を、手で追い払う……! 少女を、元のいたいけな外見へと引っ張り戻すっ……! 衣「アァッ!?衣のざわざわがー!」 一「いつの間に名前つけたのさ……」 智紀「……彼に言っといた方がいい?」 一「えー?ああ……うん、一応ね。なにかっていうと、最近はすぐにあの真面目顔になるから……」 一「須賀くんとか衣の顔が濃いまま固定されたら困るもん。ねえ、透華?」 透華「…………そうですわね」 衣「衣はあっちの京たろーも嫌いではないぞ?あちらの方が衣の遊び相手には申し分ない」 純「いや、麻雀やってる時以外にあれじゃ困んだろ。顎とか鼻危ねーって、アレ」 智紀「ある意味、凶器」 一(一応、みんな同じ風に見えてるんだ……うーむ、手品として考えると面白いよね、確かに) 純「てかさ、マジでどーなってるわけ?話しておいてって言われたから、透華に許嫁がおるとか、その辺りは聞かせたけど」 透華「きょ、京太郎に話したんですの!?」 純「あ、ああ、まあな」 透華「…………そ、それで、なんて?」 純「いや、特に何も。え、って言ってポカーンって顔したまま帰ってったぜ、昨日は」 純「なに聞いても上の空でさ、参ったぜまったく」 一「ふーん、上の空……か」 智紀「脈あり?」 一「分かんない。須賀くんの大きなオッパイ好きは筋金入りだからね」 智紀「……」(ササッ 透華「そこで私を見ながら胸を隠すのやめていただけませんか!?」 一「フフ……でも、まあ――――確かめてみる価値はある、かな?」 純「なんか思いついたのかよ、国広くん」 一「まあねー。透華が理事長に啖呵切っちゃった手前、できるだけ早く手は打っておかないとね」 一「というわけで萩原さん、準備はオーケー?」 ハギヨシ「須賀様を利用する点は些か不本意ですが……手筈は万事抜かりありません」 一「さすが……っていうか、今回の件で一番乗り気なの、絶対に萩原さんだよね」 ハギヨシ「いえいえ、そんなまさか」(背中に巨大旅行バッグ ハギヨシ「では私は出掛けて参りますので、少しの間、透華お嬢様達のことをよろしくお願いいたします」(シュタッ 衣「おお、さすがだなハギヨシ!まるで忍者のよーだ!」 純「忍者でもあんな荷物背負って消えたりできねえよ……」 京太郎「それじゃ、帰ります」(ざわ……ざわ…… 久「え、ええ……」 まこ「く、車に気を付けるんじゃぞ。ああ、あと人にぶつからんようになっ」 京太郎「わかりました……?」(ざわっ……ざわ…… 咲「アハハ、ま、負けちゃった…………今日の京ちゃん、絶対に変だった。あんな打ち方、京ちゃんじゃないよぅ……!」(ポロ……ポロ…… 和「おお、落ち着いてください!……でも、宮永の言う通りですね。本来であれば、須賀君の成長を喜ぶところなんですけど……」 優希「東場で私を一回も和了らせない……く、狂ってやがるじぇっ!」(ざわ……ざわ…… 久「(なんか感染し始めてるし)これは色々問題よねえ」 まこ「昨日は変わったとこなかったはずじゃがのう」 久「……となると、原因はあそこかしら」 まこ「龍門渕がか?何ぞ事件でも起きとるんかのう、あちらさん」 久「さあ……?」 まこの疑問に、さすがにそこまでは分からないと、久は肩を竦めた。 えてして、事件というものは、誰かが「まさか、そんなことはありえない」と考える時に起こるものである。 事件の全てが、映画の演出術でも学んでいるのかと問いたくなる絶妙なタイミングで、須賀京太郎は事件の渦中に呑み込まれて…………いや、放り込まれていた。 後から考えてみれば、それはただの身投げに等しい、完全に彼の過失による行為であったかもしれないのだが。 京太郎「じゃあ、今日も透華さん、部には来ないんですか……」 智紀「理事長……お祖父さんに、きちんと納得できる答え を持ってこい、って言われたから……」 純「まあ、あれでいいとこのお嬢様だし、許嫁候補ってのがわんさかいたこともあんだけどさ、あいつそのほっとんどを突っぱねてたんだよ」 純「あれやこれや理由はあったけど、まあだいたいが麻雀一つできない男、興味ありませんわー、ってな」 京太郎(ありませんわー、ってお嬢様言葉が純さんが口にした途端、ひどくオッサンっぽく……!?) 智紀「…………クッ」(ブルブル 純「…………ここは流せよ」(カッ 京智「ごめんなさい」 それとなく落ち込んでいた場が和む。 笑ったことで肩の力が抜けたのか、純が背もたれに身を預け、ギシリと椅子を軋ませながら話す。 純「んでさ、孫娘の好きにさせてたじいさんも、いい加減しびれを切らしたみたいでよ。なら、お前の希望通りの男を連れてきたぞー、となったわけだ」 智紀「去年の長野県予選個人戦優勝者で、全国大会でも優秀な成績だった人……」 純「今度ばっかは、俺が男のフリしてご破談にするのも難しそうなんだよなー。なんか昔馴染みの後継者だなんだで」 智紀「県予選までに、この人なら自分の将来を懸けた勝負でも任せられるって人を連れてきて……」 純「そいつが県予選で、少なくともそいつよりいい成績を残したら、この話はなかったことにしてやってもいい―――っつーわけだ」 京太郎「はあ…………お金持ちって大変なんですね」 交互に説明してくれる純と智紀の間で視線を右往左往させながら、小学生並の感想を口にする。 正直、話のスケールが大きすぎて頭が追いついていなかった。 そんな京太郎の両肩に置かれる二つの手。 純「だから、さ……」 智紀「お願いが、ある」 京太郎「――――へ?」 不思議そうに向けた視線の先にあったのは、さっきまでとは一変して、残された最後の望みを託す真剣な表情。 純「ホントはこーいうの、透華からお願いすんのが筋なんだろうけどさ」 智紀「迷惑がられるのが嫌で言えなかった……」 自分の問題で助けを求めて、迷惑がられると思った。 それはとどのつまり――――信頼されてなかったということか。 両肩に置かれた手を掴み、伏せていた顔を上げる。 純「お、おい?」 智紀「え……」 京太郎「その相手よりいい成績を残せばいい……?馬鹿にしないでください」 二人の手を肩から外す。 京太郎「ただ勝てばいい……」 透華の婚約者候補の話を聞いてから妙にぼやけていた頭がすっきりしていた。 京太郎「対局した奴、全部倒して優勝する……ただそれだけのこと」 ざわ……、と辺りの空気が震えた。 京太郎「県予選……端から負ける気なんてなしっ……」 純「――京太郎……やっぱそうこなくっちゃな!」 智紀「そう……ありがとう」 京太郎「フフッ、構いませんよ。勝って、勝って、勝ち抜いて……一番に相談するのを躊躇ったこと、透華さんに謝ってもらいますからっ……!」 京太郎「面白い……これだから麻雀は面白いっ……。今なら分かるっ……姉ちゃんに会うために頑張る咲の気持ちが……!」 充実しているっ……心が、貪欲な勝利を求めて……! 透華「……………………」 一「――――だってさ。須賀くん怒らせちゃったみたいだね、透華ってば」 透華「だって、それはっ…………京太郎に迷惑がられたら、その、私が嫌……でしたし」 一「そんな嬉しそうな顔で言われても説得力ないなー。ホントはいっち番最初に頼りたかったくせにー」(ケラケラ 衣「万事塞翁が馬だな!」 一「ああー、確かにそうかも。これってもう、個別ルートの最終イベントだもんね」 透華「な、なんの例えですの、それ!?」 一「さあねー。あー、熱い熱い、真っ赤な透華の顔が熱いよー」 衣「うむ!微笑ましいな、とーかよ!」 透華「う、うぅ……あ、あまりからかわないでくださいまし……!」(脱兎 一「あ、逃げた」 透華「うきゅう!?」(ビターン 衣「転んだぞ」 一「須賀くんも罪な男だよねー。もうこれ、エンディング回避不可能じゃないかな」
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京太郎「(きょうさきってなんだ……?)」 咲「ナンバーワン! わんわんわんっ!」 和「いえ、やはりここは京和が一番かと」 優希「いくらのどちゃんといえど! 京優の方がいいに決まってるじぇ!」 京太郎「共有? (共有がいいってどういうことだ?)」 まこ「わしは京まこがええのぅ」 久「あら? 京久に決まってるじゃない。ロッカーこそ至高よ」 透華「いいえ、京透に決まっていますわね」 京太郎「(教頭? 共闘か?)」 純代「京ドムの方が……」 桃子「京桃が最高っすよ!」 照「京照……」 洋榎「京榎に決まっとるやろ!」 霞「京霞じゃないかしら?」 豊音「京豊がちょーいいよー!」 爽「京爽いいね!」 智葉「京智以外に興味は無いな」 咲「もぉー!! 京咲がナンバーワンなのに!」ムカムカ わいのわいのわいのわいの 京太郎「……?? みんなが何言ってるかわからない」ポツーン 竜華「う、うちは京竜が一番ええかなーって……//」テレテレ 京太郎「あっ、恐竜なら俺も好きです!!(やっと分かるのが来たぞ!)」 竜華「!?」カァァッ / .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .\ / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ヽ . ' . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .゚。 . ' . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ゚。 . ' . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ./ . . . . . . / . . . . i . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .゚ . ' . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . ' . . / . . . . . / . . . . . i . ,| i . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ゚ . ' . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ' . . .′ . . . /i . . . . ,|ノ | ト、 . i . . . . . . . . . . . . . . . . ゚ / . . . . . . . . i . . . . . . . . . . . . . . . .. ' . . | . . . . . ' | . . . / | | | ヽ . . ト、_ . . . . i . . . . . . . . . ゚ ./ . . . . . . | . . . . . . . . . . . . . . ' . . | . . . . ' | . . . | | |_」 -| . .Τ 丶 i | . . . . . . . . ハ / . . . . . /| . . . . . . . . . . . . . ' . . . | . . . . ' | . . . | |/| ,′ | . ./ Ⅵ | . . . . i . . . ./∧ ./ . . . . 'フ . | . . . . . . . . . . . . i. . . . | . . . . ' | . . . .i '| |' . . 」ィ芹丐 Ⅵ| . . ∧ . // . .i / . . . '´ / . ∧ . . . . . . . . . . . . |. . . ∧ .;. ′ | . . / |' . .x豕刋 芍⌒マⅥ . ∧ V .'i . . | ./ . . '´ ' . . / ∧ . . . . . . . . . /|. . . ' V ;| | . / . . . ,狄i[_ o -i| . . }! | / i i . | . ′ / . '´ .i . /i/ ∧ . . . . . . . / | . . . .' ∨| | / . . . . . .汽,. 、汐 . . リ .|イ / / . . | . ′ ./'´ .| . / .| / ∧ . . . . . . i′ | . . .;' V| |' . . . . . . . .`¨¨´ ' ' / |_/ / . . . |/ .| / | ./ ∧ .. . . . . | | . / ゙| . . . , '´ .| / . ∧| .|' .| / ./ .∧ . . . . | | / . .; ´ |イ . . ./ .| .| | / . / ∧ . . . . Ⅳ |' -‐--- '´ ' /i/ .| / . / /i . \ . . .| iム / 、 イ /| .| . ./ / .| . . . .\ .从_ムー---‐ ´ .イ '! / .| / ./ .| . . . . 厂 ´ト、. ヽ _.. / / |′ .|' ./ | . . . ∧ . /| . `¨¨へ '´ ./ iル′ .|/' | / ∨ !、 . / |>o。_ / .!-ー-- .._ {. | ./ ∨{. Y/ | . . . ./i . ¨7 T¨¨¨¨¨¨´ ^ー 、 }` ̄ 咲「……ギルティ」ボソッ